Thursday 10 June 2010

Murderer!

久しぶりに仕事の話を。

薬剤師として病棟業務を任されるようになって3ヶ月ほどが経ちました。現在の病棟は研修生のときに担当をしていた病棟なので看護師ともすっかり慣れ、毎日楽しくやってます。医師チームは3ヶ月ほどの単位で研修医を中心に頻繁に変わるので慣れてきた頃にさよなら、といった感じです。

さてさて、現在の病棟ではたくさんの人工の膝、股関節置換手術が行なわれています。これらの患者さんは若い人もたまにいますが、ほとんどが50代以上の患者さんです。そしてまたとても多い患者さん群は大腿骨骨折の患者さん、骨粗しょう症なども影響して、高齢の患者さんもぐっと増えます。

骨折をした人でも、人工関節を入れた患者さんでもリハビリをしないと一生家に帰れないし、筋肉も日々弱っていってしまうので、術後すぐにリハビリが始まります。最初はベッドで動くのも苦痛なところから始まり、ベッドで座れるようになること、立てるようになること、ベッドの横に用意した椅子に座れるようになること、数メートル歩けるようになること、そして近くのトイレに歩いて行けるようになること、病棟の中で歩き回れる距離も伸ばしていくこと、階段を昇降できること、などなどの段階を経て、患者さんは退院していきます。当たり前のことが当たり前にできるようになるまで、辛抱強くやっていくしかないのです。

さて、お題のMurderer!ですが・・・。83歳で現在大腿骨折で入院中の女性。彼女は病院に自分が入院していることからまず気に入りません。50代であろう息子さんが毎日やってきて、リハビリをするように励ますのですが彼女はブスッとしたまま全く協力する気配なし。なので息子さんは心を鬼にしてお母さんがシャワーを浴びたら戻ってくるから・・・と言ってその場を後にしました。彼女はそれがまた気に入らず、看護師に八つ当たり。しかし看護師はそれにも文句も言わず付き合ってあげるのです。彼女を励ましながら3人がかりで彼女を立たせ、Murderer!(人殺し!)と叫ばれながらも彼女の身体をしっかり支えてあげるのです。彼女の前では嫌な顔1つせず、シャワールームに行く車椅子(そのままトイレやシャワーが可能な車椅子)に座れたら良くできたとほめて。

患者さんの心と言うのは、難しいものですね。健康であるとあまり分からないけれど、自分がそういう状態に陥ったときに、自分は大らかな気持ちでいられるのか、それとも嫌な態度を取ってしまうのか・・・。

さすがに一通りの作業が終わった後は、まったくやってられん・・・とばかりに3人で顔を見合わせてましたが・・・。
私には3人はまるで天使のようにしか見えないけれど・・・。いつかこの女性の気持ちも和らいで、ありがとう、と退院して行ってくれると良いのですが・・・。そうするとまた仕事も頑張ろうと思えますよね。

この女性のリハビリはまだまだ続きます・・・。
がんばれ、みんな!

そしてそんな私も今週から、この病棟の他に、次のローテーションに向けて違う病棟にも顔を出し始めました。次の病棟は主に神経外科、脳外科系です。患者さんとコミュニケーションを取る所から全く違うので(脳出血などを起こした患者さんは物事を覚えてないことや、覚えていても話せないことが多々です)チャレンジいっぱいという感じですが、今までと全然違う環境なのでとても興味深いです。私も頑張ります!

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