Sunday 10 February 2013

Gestational Diabetes Mellitus

GDM(妊娠性糖尿病)と診断されたのは年末でした。29週過ぎて間もない頃でした。

今回もオーバーウェイトでの妊娠開始だったのですが、前回と全く同じ体重(そして増えは前回よりもさらに少ない)、そして結構食事には気をつけたり、お散歩などで良く体は動かしているつもりだったので、前回はなかった診断を受けて正直ショックでした。

親には太っているのが原因だ、と言われるに決まっていたし(笑。もう自分で重々承知していることだし)、知らせても心配するだけだろうと思ったので、今日まで書かずにいましたが、出産も間近となり順調そうなので、今後同じ診断をされた方々にも参考になるように書いておこうと思います。

かなり長くなると思うので、興味のある方だけどうぞ~^^



GDMのリスクファクターとしては
○ 30歳以上の人
○ 太っている人
○ 家族に糖尿病の人がいる
○ 日本人を含む特定の人種の人
などが含まれます。

見事に全部当てはまってしまった私ですが、もちろんならない人もたくさんいます。実際に私も同じ条件だった前回もならなかったし、逆に私のアジアンの同僚2人は細身なのになってしまいました。


この日からいつもの産婦人科医の他に、栄養士兼助産師、母体胎児医学専門医(産科医の中でもさらにハイリスクの患者を診る専門医)のチームにみてもらうことに。3人全員にbad luckだったと言われ、気分が良くなったとまでは言えませんが、不可抗力な部分も大なり小なりあるのだと、自分なりに結論付けました。


診断が下ってしまえば、いつまでもグズグズしているわけにもいかず、自分と、特に赤ちゃんのために最善を尽くすしかありません。きちんと血糖値を管理しないと、中身がきちんと発達していないのに体だけは大きく育った巨大児出産の可能性、出産直後の赤ちゃんの血糖値低下・不安定、とても低い可能性ながら死産などもあるそうです。


産婦人科医には赤ちゃんが大きくなりすぎてしまう前に、36週過ぎたら誘発する可能性などを説明されましたが、それと同時にその時は子宮底長が前回よりも下回っていた(要するにお腹は小さめ)ことも考慮して様子を見て行くことに。3週間毎だった検診はこの日から2週間毎へ。


次は栄養士兼助産師に会いにいきました。口を酸っぱく言われたのは炭水化物は絶対に取らないといけないという事。取らないとケトーシスという状態に体が陥り胎児に悪影響を与えるそうです。


食べるようにいわれたメニューは、普段自分が食べているもの(炭水化物はちょい少なめですが、お腹が大きいと食欲もあまりなく一気に食べられないのでかなり満腹にはなる)プラス2,3回の炭水化物を含んだスナック。こんなに食べるの?と思わず聞いてしまいましたが、食べて欲しいそうです。結局は体重が増えすぎるのも嫌だったし(32週のこの時点で約3.5キロ増)、胸焼けもしてどうしても食べたくない時は無理して食べませんでした。苦笑。本当は血糖値を常に安定させておくという意味では大切なんでしょうが。。。


血糖値を心配して炭水化物をバッサリと切ってしまう人がたくさんいるとのこと。でもそれはダメで、きちんと食べて、きちんと運動しても上がってしまうなら、インシュリンなり投薬で解決をすべきとのことだそうです。あくまでも妊娠性糖尿病は妊娠中だけのことなので、ダイエットを考える前に、自分と赤ちゃんの事を考えろとのことだそうです。


そう言われても、やっぱりインシュリンも薬も嫌なのは、誰でも一緒だと思うので、この栄養指導の日から、もう1人の専門医に会って食事メニューと血糖値の記録を見せるまでの期間はやっぱり憂鬱でした。


ちなみに目指す血糖値は普通の糖尿病患者と比べると結構厳しく、朝一の空腹時血糖値は5mmol/L未満、食事を始めてちょうど1時間後は8mmol/L未満、2時間後は7mmol/L未満がターゲットです。食事と運動を合わせて、これを目指しますが、無理そうな場合はこれにインシュリン注射なり、投薬(妊婦にはmetforminを使用します)を組み合わせて管理をしていきます。


最初は憂鬱だった何もかも全て。この妊娠生活は本当に色々問題があるな~と、きっと大変な人から比べると怒られてしまうレベルなんだと思いますが、ちょっと気分的に暗くなったりもしましたが、1週間ほど経つと1日4回血糖値を自分で測定することにも慣れ(やっぱり針はチクっと一瞬痛いですが)、何を食べると急激に上がらないか、食事の前後何をすると血糖値が下がりやすいかなども把握し始めました。血糖値もほぼ毎回ターゲットに入っている事も分かり始めると気分が少しずつ軽くなりました。色々知識を身につける事でも気分はよくなりました。


そしてこの間に風邪を引いたりしたのですが、いつもと同じもの、または食欲もなく少なめの炭水化物を食べたとしても、いつもより血糖値が上がりやすいことも身を持って体験しました。


生活の中で一番変化があったのは、食事の前後にのんびりしないこと。今までBubの昼寝中に家事などを一気に済ませるようになっていたのを、1日の間に小さい作業に分けてやるようになりました。掃除全般、食器洗い、洗濯物、近所への買い物など。お天気が良いときはなるべく外で過ごすようにしました。食事内容は正直変えられる要素があまりなかったので、これが一番良かったみたいです。でも休まずに動き回ることで胸焼けがひどかったり、お腹がいつもより張りやすかったりはあったと思います。


そして食事の変化としては、毎3食で食べていた炭水化物の量を減らし(具体的には45gを目指すように言われました)、その代わりに食べるように言われた2~3回のスナックを食べるように心がけ、そこでも炭水化物を摂るようにしました(ここでは毎回15g以上)。 要するに、炭水化物を1日のメニューの中にうまく分散して、血糖値が安定するように心がけるのが目的です。15gを1単位として、私の場合は11から12単位の炭水化物を1日に分散するように指導されました。


何か辛いことがあったかと言えば、そんなこともないのですが、敢えて言うと日本米が食べられなくなった(要するに日本のような丸みがかったモチモチした白米)ことでしょうか。Bubのランチなどでおにぎりを作ることが良くあるのですが、そのつまみ食いも出来なくなったのは(笑)ちょっと口寂しく感じました。あくまでも食べてはいけないわけでなく、量を減らすなり、違う種類の(この場合はBasmati rice)お米を勧められるのですが、日本米は一気に血糖値を上げるので勧めません、と言われてしまえば、食べる気が失せる・・・というのが正直なところでした。麺類もビーフンなどは出産までは控えることにし、その代わりに卵麺に切り替えたり、としました。


その他のメニューは量さえ把握していれば、基本的にはほとんど制限がなく、たんぱく質(低脂肪のお肉や海産物)と野菜に至っては好きなだけ食べても良いとのことだったので問題なしでした。ちなみに夕食後にローファットのアイスクリームを食べるのもオッケーだったりします。


そして、専門医に会ったその日までの約2週間、起床時、毎食後、食事を始めてから1時間後の血糖値を測定し、食べたものを全て記入する日が続きました。身体を動かすという面でも、栄養士には1日30分以上歩けばよいと言われたのですが、ほぼ毎日外に出て、雨の日も家にはいずに、Bubをインドアプレイグランドに連れて行くなり、一人の時はウィンドウショッピングをして外出を心がけました。日中、ソファーに寝転ぶ時間をなるべく少なくするように心がけました。


スペシャリストに会ったその日は、まず前回の妊娠はどうだったか、その時の体重の変化、家族歴、人種、血糖値の確認と食事内容などを細かく確認されました。


結果彼女に言われたのは、今回の検査結果と他のリスクファクターを見ていく限り、前回GDMでなかったのが逆にラッキーだったと考えた方が良いとのことでした。遺伝ファクターが一番強い要因であることが最近の研究でどんどん明らかになっているとのこと。(親戚に2人以上糖尿の人いると既にかなりのハイリスクらしい) 体重が前回と同じという事を考えると、その他の部分、プラス今回は前回よりも加齢していることがあるので、避けようがなかったと思った方が良いとのことでした。


そして検査結果から見るに(2時間GTT検査で血糖値がかなり上昇して悪かったみたいです)、このように食事と運動だけでコントロールできていることがとてもすばらしい、でも、今の状態では食べ足りていないので、もっと食事量を増やすようにとのことでした。GDMと診断されて巨大児ばかりに目が行きやすいけれど、この逆も起こり得て、このままだとあなたの場合は、逆に小さい子が産まれる可能性が高い、と。

この2週間の間に特に空腹感を感じることもなく(だっていつも食べてる感じがするし・・・。笑)、1.5キロ減少したので、何か言われるかな~とは思っていたのですが、やはり炭水化物が足りていないということを言われました。そしてもう一度、ここでもう少しこれを食べて(りんごは半分ではなくて1個にして、など)、とかカプチーノの大きさを大きくしてみたら?とか、色々アドバイスされました。この時点で、自分の炭水化物摂取量は、食べるように言われた7割弱ぐらいでした。なかなか難しい・・・。


34週5日のこの日に思ったこと。正直なところで言えば、もう早く産まれてきてほしい・・・。苦笑。自分のせいではないと言われても、結局は自分のせいだった気がしないわけでもなく、食事への関心があまりなくなっていた、というのがあると思います。
もちろんそれは良くないことは分かっているので、それと同時に、あと少しの辛抱・・・この子の為。の2つの気持ちがありました。


その日から、ほとんど食事内容を変えることもできずに(だって食べてるもん、これ以上は無理!というのがあったと思います)、そして運動量も変えることもなく、過ごす毎日でした。1日4回の血糖値も以前よりも数値が低く安定するようになっていたし、体調もかなり良く感じたし、体重の減りもほぼなくなっていたので、自分としては、現在ベストなところにいるのだと納得することにしました。


その後35週過ぎにいつもの産婦人科医との検診があり、経過について話すと、彼も私がとても元気そうであること(疲れて見えず、逆にイキイキして見えたらしい)や、お腹の大きさもBubの時とほぼ同じであることなどから、今の状態が一番バランスが取れているようなので、このまま過ごせば良いと言ってくれました。血糖値と胎動のチェックはきちんとね、とだけ最後に言われました。


その次の日には、再び1週間記録した血糖値(食事内容は聞かれず)を専門医に電話して伝えないといけなかったのですが、結果がとても良かったこともあり、このときから、血糖値測定は週に3日(4回/日)だけで良いということになりました。


平日の仕事が最終日だった36週になったその日、仕事は早めに切り上げて最後となる超音波もしました。GDMの人はこのスキャンは必ずするみたいで、私の場合も、大丈夫そうだけど念のためという感じでした。結果、赤ちゃんはとても元気に育っているということでした。サイズ的には約2.5キロとやや小さめだったみたい(こっちの基準だと16%タイルに位置。あくまでオーストラリア基準なので・・・。そして前回のBubの出産時の体重も計算に入れているみたいでした。)ですが、バランス良く小さめなだけで、機能的な部分ではもうほぼ完全に育っているとのことでした。羊水の量も良好。GDMママの赤ちゃんは正産期で出産に至っても、機能が未熟であることが心配されるのですが、最後まで発達を続ける肺機能についてもかなり順調で、横隔膜もしっかり動いて、肺呼吸の練習をしているところを見せて教えてくれました。


Stillbirth(死産)という言葉を聞いてからず~っと、頭から消えない日はなく、胎動が気になって気になって仕方がない日が続いていたのですが(特にこの時期は動きも減ってくるし)、このスキャンで元気な姿を見ることができて、とてもホッとしました。最後に顔が見えるかな、と4Dにしてくれたのですが、頑固に手をどかしてくれなかったので、半顔しか見えませんでした。Bubが産まれた時と同じく、彼女もやはり私に似て、ほっぺはかなりchubbyみたいでした。笑。しっかり見えなかった顔も、もうすぐ会えるから、とそれはそれで楽しみに取っておくことにしました。この頃でのスキャンというのは初めてだったので、20週スキャンと違って、赤ちゃんが成長していて画面に一度に映るものがだいぶ少なくなっているのはもちろんなのですが、だいぶ肉付きが良くなってるんだな~とますます赤ちゃんらしくなっていたことが新鮮でした。

この日の午後はものすごい豪雨で、スキャンをしに行くタクシーを見つけるのも大変で、やっと見つけた!とお腹がでかいことも忘れて、猛ダッシュしたりしましたが(タクシー内で張ったお腹をさすってみたり。笑。)、気分がとても軽くなった夜でした。もういつ産まれても大丈夫。良かった。

今週は月曜日は産科医、火曜日は助産師兼栄養士、水曜日はスペシャリストとアポイントメントで忙しい日々でしたが、経過がとても順調なので、今後は週1の産科医検診だけに戻れることになりました。臨月のこの時期にそういう流れになるのは珍しいみたいなので(この時期が一番血糖値のコントロールが難しくなるため)、良かったです。産後のフォローアップもスペシャリストには入院中に会うだけで、6週間後チェックは産科医のみでオッケーというのも、出産後忙しくなることを考えると一つやらないといけないことが減っただけ、気分がちょっと楽になりました。

ちなみに助産師兼栄養士との最後のセッションは、GDMがあると母乳が出始めるのが1、2日遅れる事が多いとのことで、それに対する対処法などを教わって来ました。あとは、出産後に赤ちゃんが低血糖にならないように3時間おきに起こして授乳すること、などなど、2度目の出産ながら初めての事もたくさんなので、教えてもらえて良かったです。

スペシャリストとの最後のセッションは、陣痛から出産時の食事などの取り方、血糖値測定、その他その時に立ち会ってくれる助産師やら小児科医への連絡事項を書いたレターを渡されたりしました。私の場合は、血糖値が食事だけで管理されていること、点滴・注射は低血糖・高血糖にならない限り必要としないこと、ベビーは低リスクで生まれてくること、出産後の食事は一般食、入院中の血糖値の測定回数と日数、スペシャリストのフォローアップは何日後、また退院後のフォローアップの必要はなし、など書いてあります。

一昨日無事37週を迎え、私はまた一つ、年も取りました。笑。

変な話ですが、妊娠性糖尿病は自分の健康について考えるとても良いきっかけになりました。実はもうそんなに若くないのかな、と。残念だけど。笑。出産が終わればとりあえずは消える症状であることに感謝しつつ、将来自分が糖尿病になる可能性もかなり高いようなので(GDM経験者は10~20年の間に糖尿病発症確率が50〜60%だそうです)今後はもうちょっと自分の健康管理もちゃんとしていこうと思います。

出産まであと少し!この調子で頑張って、元気な赤ちゃんを生みたいです^^




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2 comments:

  1. 大変だったのね。私は36週くらいから急に血圧が高くなって、食事療法したりしたけど結局妊娠高血圧症を発症しての出産で、出産してからも食事はしばらく気を付けた方がいいよ。元に戻るのに1~2ヶ月かかったよ。(一週間くらいで治ると思う私が甘いのかもだけど)
    ゆきとお腹の子が元気に出産を迎えられますように。良い報告を待ってます!

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  2. Ayumiちゃん、
    Ayumiちゃんも大変だったね。私は血圧は今のところ平気そうだけど気をつけるわ!
    食事は今後も良い習慣として続けていくのも良いかな~と思ってるよ^^
    今回も母乳で行こうかなと思ってるんだけど、これを機に2005年にシドニーに来たときの体重に戻してみたい!という目標も今回達成できたら言うことないな~。笑。かなり欲張り。
    今日は検診に行って赤ちゃんも少し下がってきてたみたいなので、ドキドキ楽しみ、頑張ります♪

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